Columnコラム

2025.02.10
来栖絵理香

坂本龍一 音を視る 時を聴く

窓のない空間なのに
自然の中に囲まれているような感覚になる
目や耳をすまして静かにじっとしていると
心がすっとするような感じ
デトックスをしたような心地よい感覚が残った

東京都現代美術館で開催中の
坂本龍一さんの展覧会に行ってきました

普段、アート強めのインスタレーションは
あまり受け入れられず??となることが多いのですが
まさに展覧会の題名にあるような
 音を視る  時を聴く 
を体感したすてきな時間でした

音と映像に集中すると
まるで外の世界にいるようでもあったし
静かに自分と向き合う時間だったようにも思えます

願わくば人のいないときに一人でじっと佇んでいたい

人気の展示会なのでそういう訳にもいかないですが
NHKの特集で誰もいない会場にいる坂本美雨さんをうらやましく思いました
庭にいるように寝転がって観てほしい
とテレビでは言っていましたが
そこまでの勇気はなく笑 ただじっと空をみていました

木や葉っぱや雨の音
自然の中に音楽が満ちていて
心に広がっていく風景を感じて優しい気持ちになる
自然の音と融合する坂本さんの音楽がすっと響いてきました

家の中の庭という存在は
あってもなくてもどっちでもいいものではあります
けれど
朝カーテンを開けて窓を開けたときの風景だったり
木々に囲まれた日々を送ることって

小さな心の癒しになったり
豊かさだったりする

だからすてきなお庭が家にあれば
家がとっておきの空間になる

改めて
自然と人の暮らしは寄り添っているんだなと
そう感じた特別な時間でした

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